萬福寺 ナンテンがきれい

京都府

鎖国下であった日本に、隠元はその名からつけられたインゲン豆やスイカ、レンコン、タケノコ(孟宗竹)などをもたらし、普茶料理を広めた。

字体でもお馴染の明朝体もまたそうだという。

これらは黄檗文化とも呼ばれ、現代の日本の日常に見事に浸透している。

玄関に当たる天王殿には太鼓腹の布袋尊を祀る。
弥勒菩薩の化身という、都七福神の一つ。

すべての不平・不満を笑い飛ばすかのような福徳円満の相をしておられるので、諸縁吉祥、縁結びの神とされる。

また、袋の中には財宝が入っているということから、布袋さんの行く所には幸せがもたらされるとされています。

布袋さんと背中合わせには韋駄天(いだてん)をお祀りしてあります。
中国では、韋駄天はお釈迦さまをお守りする護法善神(ごぼうぜんしん)の一つです。

左右の壁面には十八羅漢が安置されています。
日本のお寺では十六羅漢が一般的ですが、萬福寺では「慶友尊者(けいゆうそんじゃ)」「賓頭廬尊者(びんずるそんじゃ)」が加わって十八羅漢」となっている。

齊堂前にある開版は魚板で木魚の原形とされる。

この石畳が龍のうろこだとされる、そしてお寺全体が龍だという。

庭のこの丸い物体、気になる。

ナンテンの実が真っ赤に熟れてきれいです。

葉も真っ赤です、和名の由来は、漢名の「南天燭」の略。

南天の花は、仲夏の季語。実は三冬の季語。

音が「難転」即ち「難を転ずる」に通ずることから、縁起の良い木とされ、鬼門または裏鬼門に植えると良いなどという俗信がある。

葉は、南天葉(なんてんよう)という生薬で、健胃、解熱、鎮咳などの作用がある。

葉に含まれるシアン化水素は猛毒であるが、含有量はわずかであるために危険性は殆どなく、食品の防腐に役立つ。このため、彩りも兼ねて弁当などに入れる。

今日のお昼にいただいた普茶料理にもナンテンが添えられている。

萬福寺関連記事一覧

萬福寺に普茶料理を食す
禅宗の精進料理として、江戸の初期にもたらされたという普茶料理を食す。 「普茶」と … 続きを読む →

萬福寺に紅葉を訪ねる
萬福寺は建物や仏像の様式、儀式作法から精進料理に至るまで中国風で、日本の一般的な … 続きを読む →

萬福寺界隈
萬福寺を訪れたことは以前の記事の通りだがその時の町の印象などを記しておきたい。 … 続きを読む →

冬日の萬福寺
隠元禅師は中国福建省福州府福清県の黄檗山萬福寺の住持だった。 日本からの度重なる … 続きを読む→

宇治茶発祥の地 黄檗山 萬福寺
江戸初期、中国から渡来した隠元禅師が中 … 続きを読む →

関連記事


≪バスツアー/テーマのある旅特集≫クラブツーリズムお勧めツアーこちら!

萬福寺への行き方歩き方

萬福寺公式サイト

・住所:〒611-0011 京都府宇治市五ヵ庄三番割34
・電話:0774-32-3900
・拝観時間:9:00~16:30
・拝観料:500円

・アクセス:JR奈良線、京阪電車宇治線の「黄檗」駅から徒歩約10分