宝泉院に盤桓園を訪ねる

京都府
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宝泉院の名園、庭の名前は盤桓園(ばんかん、立ち去りがたい意)と称する。

入り口を入ると樹齢700年の「五葉の松」、お地蔵さんもお出迎え、奥には法然上人衣掛の石。

玄関を入ると囲炉裏の部屋。
長方形の囲炉裏の周りは美しい陶板で囲まれている。

額縁庭園に目を取られ、そちらに人が殺到するため、ここはいたって静かである。
山を飾る新緑美しく、黒光りする床には、鏡のごとくその緑が落ちている。

先ずはお抹茶をいただきゆっくりと「立ち去りがたい」とされる庭園を楽しもう。

庭園には近江富士を型どる樹齢700年の五葉松。

70年ほど前に高浜虚子が無住寺の宝泉院を訪れ、「大原や 無住の寺の 五葉の松」と詠んだ。

ふすま絵というのは、珍しくないと思いますが、この絵は床の間の壁に直接描かれていました。

墨絵の世界が凛とした空気にとてもマッチしています。

ぜひ、縁側付近からではなく、座敷奥から庭全体を眺めてみましょう。

少し奥まったこの位置からの眺めは格別で殿様気分です。
ちょうど三椏の花が蕾をほころばせています。

慶長五年関ヶ原合戦前、徳川の忠臣・鳥居元忠以下数百名が豊臣の大軍と戦い伏見城 中で自刃した。

忠義を尽くした元忠の供養の為に家康は血痕の残る床板を京都の複数の寺に移した。

そのひとつが宝泉院。

現在でも、養源院、正伝寺、源光庵、興聖寺で血天井は見る事が出来ます。

実は、この「宝泉院」は、山崎豊子さんの小説「不毛地帯」にも登場しています。

・・・・・「夕日がかげり、さながら幽玄の世界を眼のあたりにするようであった。やがて霞のような夕靄が流れ、金色に輝いた竹の葉は紫色に変り、薄墨色の夕闇の中に溶け込むように昏れなずんで行った。」・・・・

2005年3月、宝泉院の敷地内約660平方メートルに、新たな枯山水庭園として宝楽園を作庭。

地球太古の創世と、その原初の海をイメージした。

5メートルの高低差を生かして立体的に組み合わせた石組みは、仏神の世界を表 し、念珠石(海石)を用いて、三尊(阿弥陀仏、観音、勢至の両菩薩)来迎の姿 を表した岩組や、亀甲石、銀石等の石を用いての岩組みによる座禅石、蓬莱山、龍稚魚、宝船石、石橋等に よって生まれる神仙世界がちりばめられている。

また、底地には海流をイメージして、きめの細かい白川砂を敷き詰め、木々は台つき花桃、10種類以上の桜と枝垂桜、楓等の花葉等を使用し、四季色とりどりに百花撩乱が感じと れるよう植栽した。

眠られない人に夜は長く
疲れた者には道は遠い
正しい教えを知らない人に
その迷いは長い

法句経  パンフレットより

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宝泉院へのアクセス、行き方・歩き方

宝泉院公式サイト
京都市左京区大原勝林院町187番地
TEL:075-744-2409 FAX:075-744-2912

■JR及び各私鉄『京都駅』
■地下鉄『国際会館駅』
■京阪電鉄『出町柳駅』
(『四条駅』近くの四条河原町からでも)
■叡山電鉄『八瀬駅』
いずれも京都バスに乗換え『大原』下車、徒歩約10分です。停留所すぐが参道の入口になっています。

京阪神からは大原・八瀬1dayチケット – 京阪電気鉄道が便利、拝観料が一割引きになる他、各種特典があります