大徳寺・塔頭である高桐院は知る人ぞ知る紅葉名所。
紅葉に包まれる参道や本堂から見る庭園風景が美しい。
敷き紅葉を愛でるなら例年12月上旬。
庫裡へ向かう長い石畳の参道は、紅葉の頃はカメラマンの被写体として人気。
戦国時代に智将として名を馳せ、茶人としては利休七哲の1人として知られる細川忠興(三斎)が叔父で父細川藤孝(幽斎)の弟にあたる玉甫紹琮(ぎょくほじょうそう)を開山として慶長7年(1602年)創建する。
正保2年(1645年)に83歳で没した忠興は、遺言によりその遺歯が高桐院に埋葬され、以後細川家の菩提寺として庇護される。
通称「楓の庭」と呼ばれる簡素ながら趣のある庭で、一面の苔地の中に一基の灯籠が据えられている。
客殿南庭は江戸時代初期の造園。
楓樹を主とした野趣に富む庭であるが、青葉の清冽、紅葉の華麗、冬の静寂と四季折々、自然の風雅をたくまずに含めた構図は見事というほかない。
一面が苔地の庭園(楓の庭)に、深紅に染まった散紅葉が、京都の紅葉名所として有名です。
笹と紅葉という珍しい組み合わせも画になります。
いつもはたくさんの人が縁側に腰掛けて景色を楽しんでいるのですが、今日は早朝で人もまばら。
本堂(客殿)脇から、庭園へ降りることが出来、飛び石伝いに庭園を回ることが出来る。
散り紅葉が美しい「袈裟型おり蹲踞」
秀吉の家臣加藤清正が朝鮮王城の羅生門礎石を持ち帰り三斎へ贈ったもの。
蹲踞は、地表低く納められているためこう呼ばれているとされている。
三斎はこの蹲踞を熊本から江戸への参勤交代の時にも持ち歩いたと説明されている。
本堂庭園には忠興とガラシャ夫人の墓塔となっている春日灯籠がある。
この燈籠は忠興が生前こよなく愛し,自ら墓標に指定したといわれる。
また、細川家墓地から藪を挟んだ裏手には非公開の墓地があり、忠興とガラシャの嫡男で追放された細川忠隆こと長岡休無や、出雲阿国、名古屋山三郎、森鴎外の著作「興津弥五右衛門の遺書」で有名な興津弥五右衛門などの墓がある。
細川家歴代之墓。中央正面は初代細川幽斎の墓で、十二代まで並ぶ。
また近くに三斎の墓碑に捧げるための水を汲み上げていた「三斎井戸」も見られる。
松向軒は利休の茶を忠実に継承した三斎らしく、利休好みのたいへん侘びた茶室になっています。
この茶室の原型は、三斎が北野大茶湯の際に境内の「影向の松」の西に建てた茶室にあり、高桐院の創建にあたってその時の茶室に忠実に作られたものになります。
こじんまりとした境内が見ごろを迎えるのは11月中旬~下旬。
敷き紅葉を愛でるなら例年12月上旬。
すぐ近くに今宮神社があるので、合せて寄ってみるといいだろう。
また、高桐院を訪れたなら食事の場所は是非「泉仙」へ、下記に紹介記事があります。
大徳寺に鉄鉢料理を食す
当ブログには高桐院、大徳寺塔頭に関する下記の記事があります合わせご利用をお勧めします。
高桐院へのアクセス、行き方歩き方
住所:北区紫野大徳寺町
アクセス:市バス101・102・204・205系統「大徳寺前」下車
(大徳寺の中でも北西よりです。今宮神社にわりと近い)
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