奈良、東大寺大仏殿の裏参道、そう呼ばれる石畳と土塀の小道は「東大寺で一番美しい」と地元の方も絶賛。
二月堂から右手の坂を下ると東大寺の裏手に出ます。
この坂はお勧めの美しい坂です。
少し下ったあたりで、二月堂を振り返ってください。
写真家入江泰吉が愛した風景の1つです。
入江泰吉は「この参道の、ものさびた光景こそ、いかにも古都奈良らしい情感が漂うたたずまい」と語り、何度も撮影していた。
木の間からかいま見えるのが二月堂で、お水取りが行われることで知られている。
この辺りは、よく画家がスケッチをしている場所でもある。
二月堂へは、西のほうからやってきて、大湯屋や食堂のずっしりした建物のそばを通り、若狭井のそばを経、二月堂を左に見つつ、三月堂と四月堂のあいだをぬけて観音院の前につきあたり、やがて谷をおりてゆくという道がすばらしい。
街道をゆく奈良散歩に司馬遼太郎はそう記す。
曲線を帯びた坂。
石階段の横のライン。
両袖の土塀。
そこに埋め込まれた瓦や礫が渋い。
古代の「築地塀」に比べて変化に富み、しかも仕上げの白漆喰が剥げ落ちて暖かい土が露出しているため、崩れた魅力があり趣のある表現となっおります。
季節によって、モクレンなどが彩りを添えます。
門の所に仁王が彫刻されていました。
そこから中を覗いてみると、石仏が何柱か。
こちらも参道で見かけた彫刻、魔除けか何かのおまじないかな。
上りと下りとでまた違う表情を見せるこの道は参拝者を楽しませてくれます。
人々の目線を考えて作られているのかなと思うほど。
奈良らしさの感じられるおすすめしたくなるとっておきの場所です。
ここは大仏殿の真裏、二月堂への参道の階段、モミジのきれいな場所でお気に入りです。