華厳世界に建つ東大寺大仏殿

奈良県
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創建から2度にわたって焼失、鎌倉と江戸時代に再建された。江戸期には柱とする材が調達できず、芯となる槻(つき)を檜板で囲い、鉄釘と銅輪で締めて柱とした。

そのため、創建時に11間(けん、86m)あったが7間(57m)となった。

現在でも世界最大級の木造建築であるが、往時の壮大さがうかがえる。
大仏殿は「世界最大の木造建築」と言われるがこれは誤りで、正確には「世界最大の木造軸組建築」。

隙間からのぞくかわいい顔。

大仏開眼とほぼ同時期に制作された「金銅八角燈籠」。
総高は約4.6m、現在わが国に残る銅燈籠で、最大最古のものですが東大寺創建当時はさらに高かったそうで、天平時代の面影を今に伝える貴重な文化財なのです。

八面の火袋(ひぶくろ)の窓は羽目板になっており、そのうちの四面に浮き彫りにされている「音声菩薩(おんじょうぼさつ)像。

笙(しょう)・横笛・銅跋子(どうばつし)・尺八などをそれぞれ奏でており、健康的で豊かな表情。

童子のようなお顔、風になびく衣の表現の美しさ。
そして半彫りなのにとても立体的で、奥行きがあるように見えて当時の鋳造技術の高さを見ることが出来ます。

毎年、大晦日から元旦に正面唐破風(からはふ)下の観相窓が開かれ、大仏尊像のお顔を外から拝しながら新年を迎えることができる。

高さ約15メートル、重さ約250トン。
顔の幅3.20メートル、鼻の高さ0.5メートル。

おでこのホクロは?
ホクロではなく「白亳(びゃくごう)」と呼ばれる産毛の一種。

眉と眉の間に、右まわりで生えている柔らな白毛が巻尺のように巻きついている。

全世界のすみずみに慈悲の光が届き、悩む人や苦しむ人を見通すことが出来るのだと言われている。

虚空蔵菩薩坐像(こくうぞうぼさつ)坐像は、江戸時代の代表的な仏教彫刻で、宝暦2年(1752年)頃に製作された。

大仏(盧舎那仏坐像)の脇侍として、右脇(大仏殿正面から見ると左側)にあります。

大仏が銅造であるのに対し虚空蔵菩薩坐像は木造で、製作者は山本順慶一門と椿井賢慶一門とされています。

虚空蔵とは広大無辺の功徳が虚空のように大きく壊れることがないという意味で、虚空蔵菩薩には福徳と智慧が無限に内臓されていて、仏教用語でこの世に生を受けたもの全てを意味する衆生の願いを叶える菩薩であると言われています。

また、虚空蔵菩薩を念じれば記憶力が増すとされており、知恵を授ける仏として信仰されています。

広目天(こうもくてん)は、大仏殿の北西角に安置されています。
元来は、インド神話に登場する雷神インドラ(帝釈天)の部下で、後に仏教に主護神として取り入れ四天王の一尊に数えられています。

大仏殿の広目天は、「左手に巻物を持ち、右手に持った筆で何かを書き留める」という天平時代の広目天の形式となっています。

大仏様に関する不思議、水かきの話

奈良の大仏様にまつわる話としてよく出てくるのが、大仏様の右手の中指だけが前に突き出しているという話ですが、こちらは仏様が、迷い苦しむ民衆を救い、悟りの境地に導こうとしているというメッセージを民衆に発信していると言われ、広く知られています。

一方、手に関する話として意外に知られていないのが、水かきが備わっているという話です。

「如来」というのは、人間とは違う32の姿を持っていると考えられており、それらは「三十二相」と呼ばれています。

その中の1つに「手足指相」というのがあり、指の間に水かき状の膜があるとされています。

では、この手足指相にはどのような意味があるのでしょうか?
1つは「苦行の表れ」という説です。

悟りを得るためには厳しい修行が必要で、荒れた道でも突き進み、山を越え谷を渡り、海原を泳ぎきらなければならないと考えられてきました。

しかし、途中で力尽き、溺れてしまうこともあるので、悟りを開くというのは非常に難しいこととしてとらえられてきました。

手の水かきは、こうした苦行を乗り越え、大きな海原も泳ぎきった者の証ということを意味しているのです。

東大寺の正式名称は「金光明四天王護国之寺」。

そのため、持国天、増長天、広目天、多聞天の四天王像が大仏殿にありますが、この持国天と次の増長天は、頭部のみ残っておりそれが陳列されていました。

多聞天(毘沙門天、たもんてん = びしゃもんてん)は、大仏殿の北東角に安置されています。

元来は、インド神話の財宝神クベーラで、後に仏教に主護神として取り入れ四天王の一尊に数えられています。

左手に宝棒(仏敵を打ち据える護法の棍棒)、右手に宝塔(仏塔)を持つ姿となっています。

盧舎那仏に向かって右側に大仏の脇仏として如意輪観音(国指定重要文化財)が安置されています。

如意輪観音は、如意宝珠の三昧(定)に住して意のままに説法し、六道の衆生の苦を抜き、世間・出世間の利益を与えることを本意とする菩薩です。

「如意」とは如意宝珠(チンターマニ、仏教において様々な霊験を表すとされる宝の珠の事)、「輪」とは法輪(チャクラ、仏教の教義)の略です。

観音菩薩の変化身(へんげしん)の一つです。
大仏殿の如意輪観音(高さ7.22メートル)は、京都の仏師山本順慶一門と、大坂の仏師椿井賢慶一門らにより、30数年をかけて制作された一連の仏像の一つで1738年頃(元文3年頃)に完成しました。江戸時代の代表的な仏教彫刻とされるものです。

わりと有名な話かと思うのですが、奈良の東大寺大仏殿にある蓮の花瓶に止まった蝶。
 
これが八本脚なのです(昆虫はふつう六本脚)。
わざとなのか、まちがいなのか?? 定説はないようです。

大仏殿の前で和太鼓の演奏、今年は奈良署管内『春の交通安全週間』のイベント。

着物での散策、清々しくいい感じだね。

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