2年ぶりに万葉植物園を訪れる。
様々な花に交じって大根の花が存在感を示している。
御衣黄はほぼ終わり、咲き始めから3、4日間は薄緑色の花をつけるが、次第に中心から花びらに真っ赤な筋が入り、最後は全体が薄紅色になって花ごと落ちる。
名前は天皇の束帯である「衣黄」にちなむとされる。
臥竜のイチイガシ
このイチイガシの巨樹は、かつて暴風を受けて倒れた後、そのまま再び枝葉が生長することになったためこのような姿になったものであり、自然を生き抜くたくましさと時間の流れを感じることが出来る存在となっています。
なお、この木を含め春日大社境内には複数のイチイガシの巨樹が生育しており、いずれも「春日大社境内のイチイガシ巨樹群」として奈良市の天然記念物に指定されています。
老樹にフジが絡んで風情を醸している。
「口紅」という名だそうな、粋な名前だねえ。
麝香藤
さわやかな風に揺れる藤の花。
香りがあるのも魅力。
唯一園内に香りを広げる中国の「麝香藤(じゃこうふじ)」やピンク色の濃い「昭和紅藤」など珍しい藤が多い時期は早咲きの頃。
自生種も存在感を示す、高く垂れさがる姿は見事。
昭和7年に萬葉集にゆかりの深い春日野の地に昭和天皇の御下賜金を頂き、約300種の萬葉植物を植栽する、 我国で最も古い萬葉植物園として開園。
藤波の花は盛りになりにけり奈良の都を思ほすや君 大伴四綱 巻3-330
(大宰府に赴任した作者が、上官大宰府の帥大伴旅人に呼びかけます。「故郷奈良の都を思い出しにはなりませんか。」)
わが盛りをまたをちめやもほとほとに奈良の都を見ずかなりなむ 大伴旅人 巻3-331(世綱に対して)
(若い頃に戻って奈良の都を見たいものだと詠う旅人。願い叶って帰京した翌年、薨去。子供の頃暮らした飛鳥の地を見ることが出来たのでしょうか。)
万葉集ゆかりの地そして令和元年にちなみ旅人の歌を紹介した。
大宰府展示館に旅人を訪れた時の記録。
遠の朝廷と防人を訪ねて②
御笠団印出土地 701年の大宝令(たいほうりょう)に定められた軍団(軍隊)の印判 … 続きを読む →
大宰府展示館の中、天平2(730)年正月13日、大宰師大伴旅人の邸で梅花を題とする歌宴が開かれた。
その様子を博多人形で再現されている。
それにしても見事、名前はわからないが咲き乱れるさまは素晴らしい。
藤棚の下をのぞいてみる、明それぞれかなりの老樹だ。
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