朝に訪ねる蓮の花咲く 法金剛院

法金剛院は平安時代の初め、右大臣清原夏野の山荘を没後寺とした。
1130年(大治5)待賢門院の御願により当院を建立。
円覚上人によって再興。

ハスの花は早朝開花し午後にはすぼんでしまいます、7月中には午前7時から開門しているので、出来るだけ朝の早い時間に訪れたい 。

観蓮会の開催される法金剛院は、JR嵯峨野線(山陰本線)花園駅近く、双ヶ丘の東南(妙心寺の南)丸太町通りに面して建っている。

入り口には「蓮 開花」の文字が。

門をくぐる前からくちなしのいい香りが漂ってきました。
花の寺と言われる理由が分かるのと同時に、期待が高まります。

「表門」を入り奥(北の方向)に向かって進むと「中門」がある。

「中門」も「表門」と同様、造りは簡素。
法金剛院では三脚、一脚等をつけたカメラでの撮影は禁止されてます。

「脚付写真機」とはユニークな表現ですなあ。

関西花の寺第十三番らしく入り口にはキキョウが咲いていた。

隣にはオニユリ、さすが花の寺。

境内に現存する浄土式庭園の一隅にある青女の瀧は日本最古の人工滝とされており、国の特別名勝に指定されている。

「待賢門院の歌碑」
ながからむ心もしらず黒髪の みだれて今朝は物をこそ思へ

待賢門院は藤原氏の出身で、鳥羽天皇中宮であり、崇徳天皇、後白河天皇の母である。

夏期は池の水面が殆ど見えないまでに一面に蓮が生育している。
「法金剛院」が蓮の寺と言われている所以である。

蓮の花は泥の中で生長するが花は泥に汚されずに清浄であることから、この世から解脱して涅槃の境地を目指すことと一致し極楽浄土の象徴となっているそうです。

蓮の花の開花は時期、時間を選ぶ。
7月中には午前7時から開門しているので、出来るだけ朝の早い時間に訪れたい 。

蓮の花が香りは多くの和歌や俳句に詠まれたり、小説に書かれています。 
「不忍池の蓮」で紹介した「江戸名所図会」には「その芬芳(ふんぽう よい香り)遠近の人の袂(たもと)を襲ふ」と書かれています。

松尾芭蕉は、
 蓮の香に 目をかよはすや 
 面(めん)の鼻
 
 という句があります。

与謝野蕪村には
 蓮の香や 水をはなるる 
 茎2丁
 という句があります。

蓮の花香りは、主におしべから出ているそうです。 
そして、開花2日目の花が最も強い香りを発し、3日目にはほとんど匂わなくなるそうです。

蓮の花が咲く時に音がすると良く言われます。
 
正岡子規も次のように詠んでいます。
   蓮開く 音聞く人か 朝まだき
しかし、本当に音がするかどうか、過去に議論になったようです。

天気予報で予測はしていたものの、激しい雨です。

雨後のハス、ロータス効果ですね。
葉の表面についた水は表面張力によって水銀のように丸まって水滴となり、泥や、小さい昆虫や、その他の異物を絡め取りながら転がり落ちる。

どうやら傘は手放せないようです。
ハスに傘も似合います。

仏手柑(ぶっしゅかん)の花が咲いています。
釈迦の生まれた国、インド東北部原産の柑橘類の一種で、果実が手の指の形をしているのでこの名がつけられたとか。

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法金剛院へのアクセス、行き方歩き方

住所:京都市右京区扇野町49
電話:075-461-9428

JR嵯峨野線花園駅から徒歩3分。
または京都市営地下鉄烏丸線丸太町駅から市バス93系統で15分、花園扇野町下車すぐ