子供の日優雅に萬葉雅楽会

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もう一編、季節の話題を挟ませていただきます。

子供の日、藤が見頃を迎えた春日大社万葉植物園で萬葉雅楽会が開かれた。

5月5日は「こどもの日」。
「端午の節句」とも言いますが、この日は軒先にショウブとヨモギを飾り、風呂に入れる風習があります。

萬葉植物園の中央にある池の水面に設置された浮舞台において、奈良時代より絶えることなく春日大社に伝承されてきた「管絃」および「舞楽」の数々が、春日古楽保存会・南都楽所により奉納された。

管弦楽、「千秋楽」、舞は伴わず,管弦の合奏で行われる。
大嘗会 (だいじょうえ) のときに監物頼吉という者が作曲したといわれる。

能《高砂》の終末に〈千秋楽は民を撫で〉という文句で始まる小謡があり、この部分が千秋楽と称され付祝言として一日の演能の最後にうたわれるところから、歌舞伎、相撲などの興行の最終日を千秋楽(略して楽)というようになった。

「振鉾(えんぶ、延鉾とも)」は、舞楽の上演に先立ち、舞台を清める為に行われる、儀式的要素の強いものです。

「迦陵頻(かりょうびん)」は、左方(唐)楽に属する童子の四人舞で、番舞(つがいまい)は胡蝶。

平絹白地の袴の上に、赤系統の地色に小鳥を散らした尻長の紗の袍を着て、手には銅拍子(小型のシンバルのような道具)を持つ。

足には脚伴の形をした鳥足というすね当てをつけて絲鞋を履き、背と胸に、牛革、又は重ね貼りした和紙に胡粉を引き紅や緑青で羽を描いた翼と胸当てをつける。

「胡蝶(こちょう)」は蝶をモチーフにした舞楽。
胡蝶楽(こちょうらく)、胡蝶の舞(こちょうのまい)とも呼ばれる。

渤海や朝鮮半島が起源なのではなくて高麗楽の様式に則って日本で作られた曲。
迦陵頻の番舞(つがいまい)として作られたため、迦陵頻を形式や装束のベースにおいている。

平絹白地の袴の上に、緑系統の地色に蝶を散らした尻長の紗の袍を着て、手には山吹の枝を持つ。

源氏物語「胡蝶」などを見ると、この衣装をつけさせた童子に宴会の際の舟を漕がせることなども行われていたらしい。

「五常楽(ごじょうらく)」は、唐楽。
平調(ひょうじょう)で新楽の中曲。

舞は四人舞。
唐の太宗作で、仁・義・礼・智・信の五常を、宮・商・角・徴(ち)・羽の五声に配した曲という。

舞人4人が、二頭の獅子が向かい合う大きな刺繍の模様を随所に配した美しいデザインの袍(ほう)が特徴的である蛮絵装束を着し巻纓冠(けんえいかん)をかぶって舞う。

萬葉園の中央には、萬葉時代の庭園を思わせる造りの池があり、 その池の中央の中ノ島には『臥龍(がりゅう)のイチイガシ』と呼ばれる 老巨樹(奈良市指定文化財)が幹を地に長く臥せて繁っています。

子供の日に因んで、接することの少ない日本の古典芸能である雅楽に接して、親しみや理解を深めてもらおうと行われています。

「白濱(ほうひん)」は、栄円楽(えいえんらく)ともいい、一説には白濱は古代朝鮮半島の地名ともいう。

曲の最初に高麗笛と篳篥(ひちりき)の奏者が拍子のない「序吹(じょぶき)」を奏しし、半ばから拍子をきざみ合奏され、それに合わせて舞人が舞台に上がる。
舞人は蛮絵装束を着し4人で舞う。

「長慶子(ちょうげいし)」は、舞楽の会が終わって、参会者が退出するときに演奏する曲で舞いはない。
平安時代の楽聖、源博雅の作曲にかかるもので、曲調のよく整った、リズムの軽快な曲。

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