歴史を訪ねる旅

奈良県

石位寺 最古の石彫り三尊仏

大宇陀に向かう166号線は、外鎌(とがま)山と鳥見山に挟まれた峡谷に入って行く。峡谷の入口から外鎌山の西麓を粟原川に沿って続いている集落がある。桜井市大字忍阪である。この集落の中に、我が国の最古の石仏を安置していることで知られる石位寺がある...
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つるべすし弥助 『義経千本桜・鮨屋の段』

今日のお昼は 『義経千本桜・鮨屋の段』でお馴染みの「つるべすし弥助」、前回訪問時も訪れたが今回は少し詳しく報告します。つるべすし弥助は、歌舞伎「義経千本桜鮨屋の段」の舞台となった料理店。現存する鮨店では、最古のお店です。なんと、文治年間(1...
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象(きさ)の小川と桜木神社

宮滝遺跡から吉野川を渡り、御船山(みふねやま)と象山(きさやま)の間の山道を小川 に添って歩く、涼しげな小川のせせらぎを耳にしながら、木製の木末橋(こぬれはし)を渡ると、拝殿と杉の大木が目に入ってくる。天武天皇がまだ大海人皇子といわれていた...
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壬申の乱と女性たち 宮滝

青根ヶ峰の信仰天鈴55年、紀元前663年(即位前3年)、神武天皇一行は、八咫烏命に導かれ井光を通って吉野の宮瀧へ到着し、仮宮を造営する。この位置から青根ヶ峰がのぞめる。み吉野(よしの)の、青根(あお)が岳(たけ)の、蘿(こけ)むしろ、誰(た...
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大海人皇子出家時の世尊寺

大海人皇子は吉野の宮に入る前に天智天皇に申し出た言葉通り寺に入って修行したという説がある。当時、聖徳太子が建立したとされる比曽寺(ひそじ,現 世尊寺)が飛鳥からの道を吉野に入ったところにある。乱勃発後大海人皇子が吉野から東国へ逃れる際には、...
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崇峻天皇弑逆事件の謎

倉橋に来たついでに崇峻天皇弑逆事件の謎について考えてみよう。諸説入り混じりますが、大方の一致するところは藤原氏による歴史改竄説。そう、日本書紀は真実を隠しているというものです。忍阪から倉橋の池へ向かう途中に多武峰から北西に延びる尾根の先端に...
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日本書紀 斉明朝の奇妙な記述

蘇我氏暗殺の現場に居合わせた女帝については余り芳しくない記述が多く、例えば正史の書記が、重祚した年の夏五月条と七年五月条でそれぞれ、庚午の朔に、空中にして龍に乗れる者あり。貌、唐人に似たり。青き油の笠を着て、葛城嶺より馳せて生駒山に隠れぬ。...
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万葉人のくらし

万葉人はどのように暮らし、どんな恋をし、どんなふうに四季の移ろいを眺めたのでしょうか。奈良県立万葉文化館の展示からそのあたりを探ってみる。先ず市の様子。ここでは台所用品を売っているようです。左側の茶色のが土師器、右側の灰色のが須恵器。土師器...
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飛鳥坐神社

創建の由緒は不詳であるが、『出雲國造神賀詞』に「賀夜奈流美命ノ御魂ヲ飛鳥ノ神奈備ニ坐テ皇孫命ノ近守神ト貢置」とあり、大国主神が皇室の近き守護神として、賀夜奈流美命の神霊を飛鳥の神奈備に奉斎したとある。また、当社地が天照大神を初めて宮中の外で...
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犬養万葉記念館

文化功労者・明日香村名誉村民であり、「犬養節」で万葉ファンに親しまれた、故 犬養孝氏の業績を顕彰する記念館。旧南都銀行明日香支店の店舗蔵造りの外観を残す。万葉に関わる図書を約8,000冊用意しており、万葉集とはどのようなものなのかと思われる...
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額田王・鏡王 謎に包まれた万葉の恋歌

幼い少女の額田王が宮廷に入ったのは、おそらく皇極天皇の時代のことだったのではないだろうか。地方豪族の娘から選ばれて天皇に近侍する采女としてであった、ともいわれる。皇極天皇は、中大兄皇子が、中臣鎌子ら同志とともに、飛鳥板蓋宮の大極殿で蘇我入鹿...
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万葉集と古代史の謎を訪ねて

古代史も新しい事実や解釈が出てきて面白くなってきた。日本書紀などは改竄もあり得るが万葉歌は改竄しようがなく面白い世界だ。謎を求めて小雨の飛鳥を散策した。最初に訪れたのは奈良県立万葉文化館、日本最古の歌集『万葉集』をテーマとする。『万葉集』は...