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悲運の歌人 屋越の蓮月こと 大田垣蓮月

時代祭の江戸女人行列で有名な大田垣蓮月だが、その悲劇的な人生は意外と知られていないのではないだろうか。 蓮月が非常な美人であつたといふことはあまりによく知れ渡つている事実である。 しかし、初めて髪をおろした頃のその美しさはどんなであつたらう...
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中宮安子の陽気な嫉妬 後宮のわわしい女

安子(あんし)自身は若くして亡くなったが、安子所生の冷泉天皇・円融天皇の即位は九条流摂関家発展の元となり、やがて安子の甥道長を頂点とする全盛期へ至ることになる。 ・・・・その源流をずっと遡るとき、恋がたきに茶碗を投げつけた安子という元気な女...
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涼を求めて 京都府立植物園に「昼夜逆転室」を訪ねる

夜咲く花、昼に鑑賞するという企画を京都植物園に尋ねた。 サガリバナ 東南アジア一帯の熱帯・亜熱帯に分布し、日本では南西諸島(奄美大島以南)に自生する。 花は夏から秋にかけて夜間に開き、芳香を放つ。 花弁は白または淡紅色で4枚あり、おしべは多...
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美醜の魔界を詠んだ謎の女流歌人小野小町

隨心院が所在する小野は小野氏の一族が栄えたところである。 宮中で仁明天皇に仕え歌人として知られる小野小町もこの地の出で宮中を退いて後も過ごしたとされる。 隨心院には小町の晩年の姿とされる卒塔婆小町像を始め文塚、化粧の井戸などいくつかの遺跡が...
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陰陽師・安倍晴明の神秘は不滅

もともとは、修験道の祖とされる役小角(えんのおずの)などを生んだ賀茂氏が取り仕切っていたが、賀茂忠行が出て、その弟子の晴明が活躍するに及んで、以後、賀茂家と安倍家で公家貴族社会の陰陽道の地位を独占し続けた。 後世、晴明の子孫が繁栄を極め、賀...
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悪縁を切り良縁を結ぶ 安井金毘羅宮

安井金毘羅宮にお詣りすれば、酒・たばこ・ギャンブルから男女の悪縁に至るまであらゆる断ち物に成功するという。 こうした縁切り・物断という珍しい後利益の由来は、実は祭神崇徳上皇のパワーから生じている。 本殿/中央に崇徳天皇が祀られている 主祭神...
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「源氏物語」宇治十帖のモデル世界文化遺産宇治上神社

醍醐天皇のとき、山城の国司が社殿を造営したのが起源とされ、平等院が建立されるとその鎮守社となったと伝えられる。 「古都京都の文化財」として世界文化遺産に登録されている。 菟道稚郎子命(うじのわきのいらつこのみこと)・応神天皇・仁徳天皇を祀る...
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宇治の橋姫伝説

さむしろに 衣かたしき 今宵もや 我を待つらむ 宇治の橋姫 「古今和歌集」 「むしろ」に自分の衣だけを敷いて独り寝ては、今宵も私を待っているのだろうか、宇治の橋姫は もうひとつの橋姫像は「待つ女」である。 「さむしろに」の歌は、王朝貴族の間...
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抑えがたく燃え上がる嫉妬の炎

「源氏物語」の中で六条御息所はその高貴な身分に加え、才気、美貌ともにすぐれた女性として描かれている。 光源氏がそんな御息所を見逃すはずはない。 「源氏物語」の「夕顔」の巻には、源氏が強引に御息所のもとに忍んで行ったことが描かれているが、思い...
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幽霊屋敷 河原院跡

源氏物語「夕顔の巻」は圧巻である。 源氏は五条辺りに住む夕顔と恋におち、「某の院」に誘い一夜を共にする。 しかし、深夜六条の生霊が夕顔を取り殺す。 事件現場の「某の院」は、源氏のモデルとなった左大臣源融の邸だという(融の実像は式部が描くよう...
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丑の刻参りと鉄輪の井

堺町筋を北に上がり、万寿寺通りを超え、松原通に出る手前の左側に不思議な路地ある。 とは言っても、よほど注意していない限り見過ごしてしまうほど目立たない。 民家の玄関と見まがう引き戸の奥には朱塗りの小さな鳥居が見え、何やら妖しげな空気を漂わせ...
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地獄の火焔に包まれる矢田地蔵

新京極の西の通り「寺町通り」の三条のあたりに矢田寺があります。 境内と呼べるスペースはほとんど無く、アーケードからすぐお寺の中に入ったような感じになる身近さです。 寺町三条のアーケードの一角で、幻想的な提灯の明かりを灯す矢田寺。 本尊は代受...