近畿

京都府

美醜の魔界を詠んだ謎の女流歌人小野小町

隨心院が所在する小野は小野氏の一族が栄えたところである。 宮中で仁明天皇に仕え歌人として知られる小野小町もこの地の出で宮中を退いて後も過ごしたとされる。 隨心院には小町の晩年の姿とされる卒塔婆小町像を始め文塚、化粧の井戸などいくつかの遺跡が...
京都府

陰陽師・安倍晴明の神秘は不滅

もともとは、修験道の祖とされる役小角(えんのおずの)などを生んだ賀茂氏が取り仕切っていたが、賀茂忠行が出て、その弟子の晴明が活躍するに及んで、以後、賀茂家と安倍家で公家貴族社会の陰陽道の地位を独占し続けた。 後世、晴明の子孫が繁栄を極め、賀...
四季の花

酷暑の長居植物園の暑さ対策

酷暑の長居植物園に暑さをはじく対策を見に行ってきた。 今市民の人気を集めているのがこのハウス。 所狭しとヒョウタン、ヘチマがぶら下がる。 8種類46株のつる性植物が実ったトンネル内は、遮光効果と食物の蒸散作用で1~2度は低くなるという。 空...
京都府

悪縁を切り良縁を結ぶ 安井金毘羅宮

安井金毘羅宮にお詣りすれば、酒・たばこ・ギャンブルから男女の悪縁に至るまであらゆる断ち物に成功するという。 こうした縁切り・物断という珍しい後利益の由来は、実は祭神崇徳上皇のパワーから生じている。 本殿/中央に崇徳天皇が祀られている 主祭神...
住吉大社界隈

大和川残照

今年ほど酷暑に泣いた年も珍しいがそろそろ終焉が見え始めたようだ。 今後数日雨が続くとの予報だ、今のうちに夏の夕日を撮っておこう。 近くの大和川大橋のたもとは夕日撮影の好ポジションだ。 東側を阪神高速堺線が走り、南海電車が走る。 夕日に照らさ...
京都府

「源氏物語」宇治十帖のモデル世界文化遺産宇治上神社

醍醐天皇のとき、山城の国司が社殿を造営したのが起源とされ、平等院が建立されるとその鎮守社となったと伝えられる。 「古都京都の文化財」として世界文化遺産に登録されている。 菟道稚郎子命(うじのわきのいらつこのみこと)・応神天皇・仁徳天皇を祀る...
京都府

宇治の橋姫伝説

さむしろに 衣かたしき 今宵もや 我を待つらむ 宇治の橋姫 「古今和歌集」 「むしろ」に自分の衣だけを敷いて独り寝ては、今宵も私を待っているのだろうか、宇治の橋姫は もうひとつの橋姫像は「待つ女」である。 「さむしろに」の歌は、王朝貴族の間...
京都府

抑えがたく燃え上がる嫉妬の炎

「源氏物語」の中で六条御息所はその高貴な身分に加え、才気、美貌ともにすぐれた女性として描かれている。 光源氏がそんな御息所を見逃すはずはない。 「源氏物語」の「夕顔」の巻には、源氏が強引に御息所のもとに忍んで行ったことが描かれているが、思い...
京都府

幽霊屋敷 河原院跡

源氏物語「夕顔の巻」は圧巻である。 源氏は五条辺りに住む夕顔と恋におち、「某の院」に誘い一夜を共にする。 しかし、深夜六条の生霊が夕顔を取り殺す。 事件現場の「某の院」は、源氏のモデルとなった左大臣源融の邸だという(融の実像は式部が描くよう...
京都府

丑の刻参りと鉄輪の井

堺町筋を北に上がり、万寿寺通りを超え、松原通に出る手前の左側に不思議な路地ある。 とは言っても、よほど注意していない限り見過ごしてしまうほど目立たない。 民家の玄関と見まがう引き戸の奥には朱塗りの小さな鳥居が見え、何やら妖しげな空気を漂わせ...
京都府

地獄の火焔に包まれる矢田地蔵

新京極の西の通り「寺町通り」の三条のあたりに矢田寺があります。 境内と呼べるスペースはほとんど無く、アーケードからすぐお寺の中に入ったような感じになる身近さです。 寺町三条のアーケードの一角で、幻想的な提灯の明かりを灯す矢田寺。 本尊は代受...
京都府

京都御所の猿/京都御苑の不思議

京都御所の東北角は鬼門とされ、築地塀の角を欠いて日吉山王社の神のお使いの猿を祀っています。この猿が夜な夜なぬけだしては通行人にいたずらするため、金網で封じ込めたと伝えられています。 幕末には、尊皇攘夷派の姉小路公知が何者かに襲われた「猿が辻...