再オープンした長居植物園


5ヶ月ぶりに再オープンした長居植物園を歩いてみた。

主な変更点をホームページの表現を借りながら紹介します。

あと2年で開園50年を迎える長居植物園は、 粘土質の土壌は根を元気に張ることが難しく、混みあった樹間はのびのび成長できず、 公園内の雨水が流れ込む大池は年々水質が悪化し… と、植物たちにとって、つらい状況となっていました。

昨年11月1日から約5ヶ月間、休園させていただき、 植物たちが笑顔になるような成育環境をつくるために、 植物園の魅力を向上させる様々な工事を行ってきました。

3月31日に、植物たちが生き生きと成育していくための、「種まき」が終わり、 新たに成長していく準備ができました。

「展望島にシンボルとなる桜を植えて、新しい植物園の成長とともに大きくしていきたい。」

芝生広場で窮屈そうに植わっていたシダレザクラの中から1本を選び、展望島に移植することにしました。

移植するシダレザクラは、適期に根まわしして移植時期を待ち、丁寧に運搬して定植、植え桝の土はやはり粘土質であったため、盛土して十分に根を張り大きくなれるようにしました。

シダレザクラの成長とともに、棚を作るなどの手入れを行いながら、植物園100周年に向け、このシダレザクラが大きく成長していくことを期待しています。

大池・小池にまいた種

~水質浄化と水辺の散歩道の設置~
長居植物園のほぼ中央には、植物園の面積の約20%を占める大池があります。

その北側には、渓流を介しラクウショウやハンカチノキなどの木々に囲まれた小池があります。

長居公園を利用されるみなさまの中にも、これらの存在をご存じでない方が少なからずおられますが、鳥たちが集まり、大阪市内にありながら、カワセミなどの珍しい野鳥も見ることができる貴重な水景となっています。

しかし、長年の蓄積により大池の水はヘドロが溜まり、水質は悪化、夏の風物詩であったハスも全滅してしまいました。

同園は、長居公園魅力事業に伴う工事により昨年11月1日から約5カ月館休園していた。

1974(昭和49)年に開園した長居植物園は、その間の環境の変化や経年による植栽の老齢化が進んでいたといい、樹木の間伐や根の成長を見越した植え替え、粘土層が多い植物園の土壌改良など、植物が生き生きと育つための「未来への種まき」に取り組んだ。

ツバキ園、ボタン園、バラ園等の専門エリアや展望島等がリニューアルし、子どもたちが自然とふれあい、自然を知る「里山ひろば」等が新たに登場します。
 
また、植物園の一部を無料で楽しんでいただける水辺の散歩道もオープンしますので、植物園の景色を楽しみながらの散歩が可能となります。

「二次林を『長居の里山』として維持管理して、生物多様性を保ちたい」

まず、二次林は人の背の高さ程度まで茂っていた笹を刈って、地面に陽が差すようにし、多様な草本類が生えるようにしました。

また、中に入りやすいように、自然風の小径を整備しました。

一方で鳥たちが安心して過ごせる場所を確保するため、笹を刈らない場所や人が入り込めない場所も残しています。

はねず

「はねず」とは李(すもも)の一種であり、桃の花のような春の色で、優しい紅の色です。
朱華色は、移ろいやすいことの枕詞に用いられるほど、その色は変わりやすく褪せやすいと言われています。

桜色といっても、代表的な山桜とソメイヨシノでは色にかなりの差があります。

思はじと言(い)ひてしものを朱華色(はねずいろ)の変(うつろ)ひやすきわが心かも
巻四(六五七)

恋などしないと言っていたのにはねず色のように変わりやすい私の心です。

この歌も先の巻四(六五六)の歌と同じく、大伴坂上郎女(おほとものさかのうへのいらつめ)が詠んだ六首の歌のひとつ。

はねず踊り 小野小町ゆかりの 隨心院
ちょうどはねず(うすべに色)の梅が咲くころ、小野小町を偲ぶ土地の童唄と踊りが、隨 … 続きを読む →

美醜の魔界を詠んだ謎の女流歌人小野小町
隨心院が所在する小野は小野氏の一族が栄えたところである。 宮中で仁明天皇に仕え歌 … 続きを読む →


シナレンギョウの黄色と桜のコラボ

「ボタン園をシャクヤク園の近くに移設して、新しいボタン園をつくりたい」
シャクヤク園の通路を挟んで向かい、バラ園の隣に移設して、洋風の新しいボタン園として生まれ変わりました。

ボタンの根が十分に張れるように、土を盛り上げて植栽したため、ボタンに囲まれた小さな谷の間を歩いているかのように楽しめます。
また、ボタンは色ごとに配植、品種ごとの微妙な色の違いや形の違いを、より感じられるようにしました。

新しいボタン園にもともとあった、サンシュユの林やジュウガツザクラは残し、旧のボタン園から大きなニシキギを移植して、ボタンの季節以外にも楽しみのある園にしました。

スモモ

八重紅枝垂れ

「ツバキの多様さを楽しんでもらえる、入りやすく明るい杜にしたい」

ツバキも、密植されている場所があり、間隔をあけて成長しやすい状態にする必要があったため、ツバキ園の大池側の園路沿いの一部を移植して、樹木同士の間隔を広げました。

また、できるだけ同系統色の花を集めて、エリア毎に異なった風景を楽しんでもらえるようにしました。

さらに、関西では路地栽培が難しいと言われている黄色いツバキ“キンカチャ”を増やし、バラ園との境界付近には、洋種のツバキを60株程植栽しました。

自由にどこでも歩けるようになっていたツバキ園ですが、土系の舗装を施し、小径をつくりました。それによって、根の上を踏み固められることも少なくなるでしょう。

また、車椅子でも入りやすいような勾配となるように工夫しました。

ライフガーデンにまいた種

~面積をさらに大きくして見ごたえある花畑に~
ライフガーデンは、春はネモフィラやハナナ、夏はヒマワリ、秋はコスモスが楽しめる花畑で、写真映えするスポットとして人気を集めているエリアです。

毎年少しずつ植え付ける面積を増やしてきました。

ポピー
ポピーの花言葉は「いたわり」「思いやり」「恋の予感」「陽気で優しい」など。
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