桜はほぼ終息の感があるが長居植物園の広い園内には様々に品種の桜が華やかさを競っている。
オモイガワ(別名:思川桜、学名:Prunus x subhirtella ‘Omoigawa’)は日本の栃木県小山市原産の栽培品種のサクラ。
1954年(昭和29年)に小山市の小山修道院の庭先で東京大学理学部付属植物園元主任の久保田秀夫がジュウガツザクラの実生を採取して植えて育てたところ、ジュウガツザクラとは違う特性を持った突然変異のサクラが育った。
これを日光植物園で栽培品種の新種として固定し、小山修道院の付近を流れる思川に因んで命名されたのがオモイガワ。
サトザクラの歴史は、人々がサクラを庭に植え始めた平安時代からと言われる。
このころから品種の育成が行われ、人為的な交配や突然変異、野生のものからの選抜育成などが続けられた結果、200種以上のサトザクラが誕生した。
オオシマザクラの影響は大きいと言われる。
サトザクラは往々にして人間の観賞用に改良されてきたため、花びらの数の多いものや、見栄えのするものを選んで作られている。
八重咲き、枝垂れ咲きの種類も多い。
ソメイヨシノはほぼ終わっているが中には残って咲き続けているものもある。
カンザン (関山 学名:Prunus lannesiana Wils. cv. Sekiyama )はバラ科サクラ属の植物。
サトザクラ群の桜で、日本原産の園芸品種のヤエザクラ。
学名にはセキヤマという名が登録されており、別名はセキヤマ。
どちらの読みが正しいかは分かっていない。
四月中旬から五月上旬にかけて花期を迎える。
花や蕾の色は濃い桜色であり、八重咲きである。
花弁は多い場合は50枚を超える。
花は大輪であり生育条件が整えば5cmを越えることもある。
雌しべは2本葉化しており、花の中心から突き出ている。
花の時期には葉が生えている場合が多い。
また、花が長い期間持つことも特徴であり、長い期間楽しむことができる。
フゲンゾウ(‘普賢象’ 学名:Cerasus ×lannesiana Carriere, 1872 ‘Alborosea’)はバラ科サクラ属の植物の一種。
サトザクラ群の桜で日本原産の園芸品種のヤエザクラ。
八重咲きのヤエザクラであり、大輪の花を咲かす。
四月の下旬に最盛期を迎える。
花は若いうちは薄紅色をしており、徐々に白くなっていく。
最盛期を過ぎると徐々に花の中心部が赤く染まる。
雌しべが花の中央から2本出ており、細い葉のように葉化している。
この雌しべが普賢菩薩の乗る普賢象の鼻に似ている事からこの名前がつけられた。
異称に普賢堂というものがある。
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