かおり風景100選 枚岡梅林


枚岡梅林はかおり風景100選の一つとされるが、ウメ輪紋ウイルスに感染した梅の木が多数確認されたことから、平成28年度中にすべての梅の木が伐採さた。

一の鳥居は神社からは線路の向こう側となる枚岡駅の西側にある。

駅から少し登ったところに二の鳥居がある。
二の鳥居脇の社名標は明治40年(1907年)に日露戦争戦勝を記念したもので、三条実美の書物から字を拾った。

とっても珍しい神事があるのが、この『揚巻結び(あげまきむすび)』の鳥居。

12月25日に新しい注連縄をかける時、鳥居の下でみんなで大声で笑うんです!
なんでも笑い声で、天岩戸に隠れてしまったアマテラスを誘い出す神事なんだとか。

鳥居から坂を上り、46段ほどの階段を登ると拝殿に着く。
嘉永6年(1853年)に駅前に建てられた社名標には「元春日平岡大社」とあり「平岡」の表記や大社号が使われていたとわかる。

史実としての創建時期はあきらかでないが、社伝によれば、初代神武天皇即位前3年、神武天皇の侍臣で中臣氏の祖の天種子命(あめのたねこのみこと)が、天皇の命で神津岳の頂に祖神の天児屋根神を祀ったのが創建とされる。

「平岡(枚岡)」の社名は神津岳の頂が平らだったのによる。
中臣氏の支流の平岡連(ひらおかのむらじ)の氏神とされた。

白雉2年(650年)、平岡連によって山頂から中腹の現在地に移された。
山頂には現在も奥宮がある。

梅の名所もウメ輪紋ウイルスには勝てなかった、本殿脇にわずか一本紅梅が咲いていました。

枚岡神社の「宮水」。

むかし、「宝基の森」の「白水井」と呼ばれる井戸には、白い湧水がたまっていたそうで、「お乳のでにくい母親が飲むとお乳がでやすくなる」「見えにくくなった目が見えるようになる」、と言い伝えられてきて、実際に昔、宮水がそそぎこんでる池のそばで、「悪い目が良くなりますように」と願掛けしていた年寄りが、池の鯉が跳ねたしずくが目にはいるや、「その日から目が見えるようになりました」と感謝して、神社に鯉を奉納したそうです。

枚岡神社の神域は、「枚岡山」なる森林です。
神津嶽からの二尾根すべて境内であり、枚岡神社の「神奈備」でありました。

この神奈備から湧き出る水は、ふるくより枯れることなく豊富で綺麗な湧泉となり、出雲井・豊浦を流れている川の水源となり枚岡の村々を潤おしてきました。

そしてこの湧水は、雨が激しく降ると「白く」濁る時がありました。

それは、雨により地中に多く含まれた「石灰質」が水の中に溶けて流れてきたためです。

その水で沸したお湯は無色透明で、霊験あらたかな「宮水」なので、近在の銭湯では「霊泉」として珍重していたとも伝え聞きます。

枚岡神社境内にある梅林は、約2ヘクタールの広さに「芳流閣(ぼうりゅうかく)」や「豊後(ぶんご)」など約30品種約320本の梅が植えられている。

このほど、農林水産省と府の調査でウメ輪紋ウイルスに感染した梅の木が多数確認されたことから、平成28年度中にすべての梅の木が伐採された。
伐採後は3年ほどの経過期間をおいて、梅林再整備の検討が行われる予定。

今回確認されたウイルスは、人や動物には感染せず、また、感染した果実を食べても健康への影響はまったくないという。
梅の名所もしばらくお預けです。

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