春の訪れを知らせるように、ひとあし早く咲きだした色とりどりの草花を探しに・・・・・
正門の花壇、冬咲きのチューリップが迎えてくれます。
枯芒(かれすすき)
枯れ尽くした芒。葉も穂も枯れ果て、茎の部分が風に揺れる姿は寂寥感の極み。
ともかくもならでや雪の枯尾花
芭蕉 「北の山」
枯きつて風のはげしき薄かな
杉風 「木曾の谷」
枯尾花野守が鬢(びん)にさはりけり
蕪村 「蕪村遺稿」
ルビナス
ケシ科アイスランドポピー
ラナンキュラス
「セルリア」アフリカ原産の植物。頬を染めた花嫁という名前がついています。
クリスマスローズ
フリソデヤナギ(別名ヤマネコヤナギ)の雑種。
冬芽が紅色なので別名アカメヤナギ。穂が出始めは赤くきれいなので振袖の名が付いたといわれる。
アジサイが芽を出し始めました。
言問はぬ 木すら あぢさゐ 諸弟(もろえ)らが練りの むらとに 詐えけり 大伴家持 (巻四-773)
ものを言わない木でさえ、紫陽花(あじさい)のように色鮮やかに見せてくれますね。
それ以上に言葉をあやつる諸弟たちの上手い言葉にすっかりだまされてしまったことですよ。
大伴家持が坂上大嬢に贈った歌の一つ。
あぢさゐの八重咲くごとく八つ代にをいませわが背子 みつつ偲はむ 橘諸兄 (巻二十 4448)
紫陽花(あじさい)の花が八重に咲くように、いついつまでも栄えてください。
あなた様を見仰ぎつつお慕いいたします。
ミツマタ
春されば まずさきくさの 幸(さき)くあらば後にも逢はむ な恋ひそ我妹(わぎも) 巻10-1895 柿本人麻呂
春になるとまず咲く三枝(さきくさ)。
その言葉のように幸く無事であったら必ずまた会えるでしょう。
だから、そんなに恋焦がれて苦しまないで下さい。
いとしい人よ。
馬酔木(あしび/あせび)
磯の上に生ふる馬酔木を手折らめど見すべき君が在りと言はなくに 大来皇女 巻二 166
岩のほとりの馬酔木を手折ってあなたに見せたいのに、あなたが居るとはもう誰も言ってはくれない。。。。。
大伯皇女(おおくのひめみこ)の弟(24歳)の大津皇子(おおつのみこ)が、謀反の疑いで処刑され、二上山(ふたかみやま)に葬むられた時に詠んだ歌の一つです。一説には、伊勢の斎宮から京に戻る時に詠んだとも言われています。
池水に影さへ見えて咲きにほふ馬酔木の花を袖に扱入れな 〔巻二十・四五一二〕 大伴家持
池水(いけみず)に影を映して、美しく咲いている馬酔木(あしび)の花を、袖に入れましょう。
マンサク
早春に花をつけることから「まず咲く」がなまったのが由来とされ、黄金色の花が一つの枝に多く咲く様子から、「豊年満作」にあやかって名付けられたともいわれる。
ロードレイア・ヘンリー
マンサク科 ロードレイア属 常緑高木 中国、雲南省南東部原産。
マンサク科といえど、マンサクとは似ても似つかぬ。
サンシュユ
中国及び朝鮮半島の原産地に分布する。江戸時代享保年間に朝鮮経由で漢種の種子が日本に持ち込まれ、薬用植物として栽培されるようになった。
多重露光
山茱萸の音読みが、和名の由来。
早春、葉がつく前に木一面に黄色の花をつけることから、「ハルコガネバナ」とも呼ばれる。
秋のグミのような赤い実を珊瑚に例えて、「アキサンゴ」とも呼ばれる。
ブラシで表現
温めた牛乳にサンシュユの枝を入れ、保温して一晩置くとヨーグルトができる。
ブルガリアにはヨーグルトの木と呼ばれる木があり、サンシュユはヨーグルトの木の親戚にあたるため、実際に同じようにヨーグルトを作れる。
センターイメージ
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