華麗なるアクロバット飛行

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恒例の小松基地航空祭が9月23日に開催された。
航空祭では、地元第303飛行隊&第306飛行隊所属のF-15Jによる飛行展示のほか、小松救難隊のUH-60J&U-125Aによる捜索救難展示、F-2やRF-4Eなど他基地からの参加機によるデモフライトが行われる。

もちろんブルーインパルスの飛行展示も例年実施されている。
今回は最も注目度の高いブルーインパルスの飛行展示を先ず紹介し、他は随時紹介します。

前日、金沢に宿を取り参加したが、なんと雨です。
旅行で降られた経験はあまりなく、晴れ男を自認する小生としては少々ショッキングな出来事であった。
本日も 手に持たずにさせる折りたたみ傘 肩ブレラが大活躍です。

例年10万人超の観客を集めるというがご覧の通りの超満員だ。

今回はクラブツーリズムのツアーに便乗しての参加だった。
しかし、金沢のホテルの出発が7時と遅く(5時出発のグループもあった)良いポジションが取れず悔しい思いをした。

小松基地は民間の定期便の離発着も多く、画像のようなシーンはよく見かけられる。
小松基地は日本海側にある唯一の戦闘航空団(第6航空団)を擁するエアベース。
対岸の諸外国とも近接した位置にあるため、2個飛行隊の主力戦闘機F-15Jが常時緊急発進に備えている。

滑走路の両側に誘導路があり、山側を航空自衛隊が、海側を民航のターミナルが利用している。
民航の定期便として過去にはボーイング747クラスの離着陸があり、本州日本海側の空港では乗降客数が最も多い。

計器進入装置であるILSを設置しているため、冬季の悪天候時でも欠航は比較的少ない。
小松基地(こまつきち、JASDF Komatsu Airbase)は1961年2月に開庁された、航空自衛隊の基地である。

対領空侵犯措置の任務を担っており、国籍不明機に対するスクランブル発進も行っている。
基地司令は第6航空団司令が兼務。
基地北方の日本海上空に広大な訓練空域(G空域)がある。

ブルーインパルス(Blue Impulse) とは、1960年に浜松基地で発足した航空自衛隊の公式アクロバットチーム。
古くは東京オリンピック(1964年)で上空に五輪マークを描いたり、大阪万博(1970年)で「EXPO’70」の文字を描くなど、国民的な大きなイベントでフライトを披露する機会も多い。

現在は松島基地をホームベースとしており、正式名称は第4航空団第11飛行隊。
使用機材は初代ブルーインパルスのF-86F戦闘機、2代目のT-2練習機を経て、3代目の現在はT-4練習機(画像の機機体)が使用されている。

展示飛行に備え待機中のブルーインパルス。
展示飛行は通常6機で行われ、一基は予備機。
ブルーインパルスで使用されている機体は正式には戦技研究仕様機とよばれ、現在まですべて新造機として取得されている。

戦技研究仕様機では、ウインドシールドなどの強化やHUD透明表示板の材質変更(バードストライク対策)、ラダーリミッタの制限角度変更、低高度警報装置の追加、コックピット内の一部機器追加やレイアウト変更、スモーク発生装置の追加などの改修が施されている。

いよいよ展示飛行の開始です、出発地点ら向かうブルーインパルス。
なんとこの頃から薄日が差してきたのです、晴れ男の面目躍如。

まずは最初に4機同時に離陸。
旅客機ならもちろん1機ずつ離陸するところを4機も同時に離陸なんてそれだけでもすごい。
F4の機首越しに四機が飛び立ちました。

展示飛行は通常6機で行われる。
1番機から4番機までは基本的に編隊を組んで(集団で)飛行し、5番機・6番機がソロを担当する。
もちろん6機揃った演技も多数ある。

初代機体F-86Fは、航空自衛隊創設に当たり、アメリカから供与された当時の主力戦闘機である。
東京オリンピックの開会式で五輪の輪、大阪万博開会式で EXPO70 の文字を空に描いたことなどで知られる。

22年間に545回の公式展示飛行を行った。
当時は訓練空域が今ほど飛行場から遠くはなく、錬度の確保が行いやすかった。
そのため演技の精度は高く、さらに規制も緩やかだったために「草をぶっちぎる」といわれるほど高度が低かった。

あまりの低空で後方の観客は演技が見られないうえ、エンジンの爆音が機体の後ろから必死に追いかけてくるほど速い亜音速での全力単独超低空飛行や、上方空中開花の直後、急降下した4機が前後左右から超低空で会場に侵入し同時に至近距離で上下左右に交差する演技、パイロットの度胸を見せ付ける超低空での背面単独飛行など、今ではありえない連続技や度肝を抜く演技が多く、旧軍戦闘機パイロットの伝統を受け継ぐ凄まじい高錬度を観客に見せ付けた。

3代目機体T-4は、「ドルフィン」の愛称で親しまれる国産中等練習機(そのため、T-4ブルーのパイロットは「ドルフィンライダー」とも呼ばれている)。

現在運用している機体で、長野オリンピックの開会式に会場上空にて展示飛行をした。
1997年にはアメリカ遠征も行い、サンダーバーズと2度目の競演も果たしている。

機体性能を生かした高機動課目と日本人らしい緻密さを持ち味にした課目が高い次元で融合し、オリジナル課目として5機で星(☆)の形を描く「スタークロス」がある。

T-2以降、機体のカラーデザインは一般公募されており、T-2は(松本零士らによって大胆な変更が加えられたものの)女子高生4人のグループによるデザイン、T-4は斎藤茂太の子でモデラーやF-4のファンとして知られる精神科医の斎藤章二によるものが採用されている。

F4越しに飛び去る6番機。

6番機は一番目立たない存在で登場機会も多くないですが、ソロの2機で演技するときには絶対に欠かせ無い。

6番機の背面飛行。
会場左手より6番機が進入。
やや上昇し(ロール中に機首が下向きになるため)ゆっくりと右ロールを行いつつ会場正面を通過する。

比較的地味な機動であるため、会場では「一見簡単に見えるこの課目。実は高度な飛行テクニックが要求されます。」
と、アナウンスが入る。

チェンジオーバーターン
会場右側よりトレイル編隊で進入した後、正面で一瞬にして編隊をデルタへに組替え会場正面を大きく旋回します

旋回しつつ編隊間隔が徐々に広がり、左側へと離脱します。

チェンジオーバーターンのブレイク直後。

六機の編隊飛行。

クラブツーリズムのお勧めツアーはこちら!

小松基地へのアクセス、行き方歩き方

※電車
JR小松駅下車
有料シャトルバス利用で基地東門下車 約10分
※航空機
・小松空港からタクシーで約5分
※乗用車
・北陸自動車道
小松I.Cから車で5分
片山津I.Cら車で15分