慶沢園と超高層ビル 初秋の散策

玉出悲鳴を上げた猛暑も少し落ち着き、初秋の趣が感じられるようになった。
久し振りに慶沢園を訪問した。

慶沢園は天王寺公園の中にあるがあまりメジャーな存在ではない。

あべのハルカスは工事中ではあるが2012年8月時点で高さ300mに到達し、横浜ランドマークタワー(高さ296m)の高さを抜き、2014年の開業時には21年ぶりに「日本一高いビル」の称号が移る事となる。

2013年6月にタワー館のB2階から14階までとウイング館B2階から9階までオープンした。

福岡藩(黒田家)蔵屋敷の表門

当時 大阪には124の大名蔵屋敷があったが 現存するのは この門だけ。
黒田家の蔵屋敷は現在の中之島三井ビル付近にあった。

昭和8年同ビル建設に際し 三井から大阪市に寄贈された。
現在は天王寺公園内 大阪市立美術館南側に保存されている。

近畿日本鉄道の前身である大阪鉄道が1937年より営業を行ってきた旧館

慶沢園の南門。
利便性の良さから、ほとんどの人が、この南門から庭園へ入る。

池を反時計回りに回ると、まず四阿(あずまや)がある。

慶沢園は大正15年(1926)、江戸時代からの大阪の豪商・住友家15代吉左衛門(号は春翠)から大阪市へ、本邸とともに寄贈されたもの。

中島を浮かべた大池を中心に、三方に築山を築き変化に富んだ地形をつくり出している。

滝の前に並べられた飛び石。
この飛び石を渡って、さらに奥へと進む。

四阿の暗い室内から見る明るい外の世界。
その対比が絵のよう。

右側のシルエットの女性は台湾からの一人旅だそうな。
旅は道連れしばしともに散策した。

庭園の設計・施工者は「植治」こと小川治兵衛で、明治中期から昭和初期にかけて東京の西園寺公望邸や平安神宮、円山公園など大規模な庭園を手掛け、近代造園のスタイルを確立したと称えられる造園家。

大池から対岸に見える大阪市立美術館の本館は、同じ時期に寄贈された住友家の本邸だった。

慶沢園は10年の歳月をかけて造り、3年住んだだけで引越し、完成後8年目に大阪市に寄付された。

先ほどの四阿を振り返る。

兼六園の琴柱灯篭を思い出しました。

大池にシルエットを映すあべのハルカス、少し逆光気味で今一かな。

慶沢園入り口横の超レトロなレストランルージュ (榴樹)
メューはごく普通の大衆メニューで味もそこそこですが室内の雰囲気が超レトロ

このレストランは美術館と繋がっているので画家さんや 画家の卵たち(美大生)の溜まり場でもありいい雰囲気です。

帰りは「フェルメールの小径」。
何年か前にフェルメール展をしたときに整備した道だそうです。

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慶沢園へのアクセス、行き方歩き方

〒543-0063 大阪市天王寺区茶臼山町1-108(天王寺公園内)
TEL:06-6771-8401 FAX:06-6772-4633

JR、地下鉄御堂筋線・谷町線「天王寺駅」より徒歩5分