巫女・ソネッタンの御湯立による清め祓いの神事

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この記事は誤って消去した記事の再掲です。
春日若宮おん祭御湯立神事(みゆたてしんじ)は平安時代末期、時の関白藤原忠通公が万民救済のため若宮の御霊威にすがり、丁重なる祭礼を奉仕したのが、おん祭の始まりという。

以後、天下泰平・五穀豊穣・万民安楽を願って大和一国を挙げて盛大に執り行われ、長い歴史の中で一度として途切れることなく、今年で877回目を迎える。

大宿所祭に先立ち、前庭にて御湯立や懸物(かけもの)が見られます。
大宿所は、おん祭の願主役(がんしゅやく)、御師役(おしやく)、馬場役(ばばやく)を勤める大和士が、神事奉仕に当って精進潔斎を行う参籠所。

その際、当日の行列に必要な装束や武具等を飾り、若宮神への奉賽(ほうさい)として各自持参した鳥、獣、魚等を前庭に飾り立てるのが懸物です。

大宿所詣ののぼりを先頭に行列が大宿所に到着。
地元商店街の奉仕により、午後1時頃JR奈良駅を出発して商店街を練り歩き、2時頃に大宿所に到着します。

辰市神子(たついちのみこ)、郷神子(ごうのみこ)、八嶋神子、奈良神子が輿に乗せられ入場。
輿を担ぐのは航空自衛隊の若き面々による助っ人とか。

腰にはワラで編んだ「サンバイコ」を巻き御湯立神事の始まりです。
この湯立巫女さんは先祖代々大和郡山市の加奥家の女性が勤める。
連綿と続く歴史を感じさせられる。

煮えたぎる湯釜の前に正座して祝詞をあげます。
伊勢の皇大神宮から始まり、神さまの名を次々と唱え、「南は蔵王権現様の 花のおんみゆ(御湯)な~り」といったように、数々の神さまとお湯を称え、参拝者への豊穣を願います。

おん祭の「御湯立」は明治以来途絶えていた。
しかし現在、「お湯立」のご奉仕をしている加奥家(大和郡山市若槻町内の天満神社の宮座を構成する家の一つ)に伝わる「お湯立」の所作や祝詞や文言が春日大社の記録に残るものとまったく同じであることがわかり、昭和60年から再興を引き受けることになったという。

お神酒、米粉を丸めたシトギ、洗米を順に湯釜に入れます。

独特の節回しで神を讃え、お湯を褒め、豊穣を願う言葉を唱えながら竹串の御幣でお湯をかき混ぜます。

手にしたクマザサの束を煮え立ったお湯に入れ、独特の節回しで ♪ 伊勢は神明天照皇太神宮さまの花の御湯(おんみゆ)な~り♪ などと唱えながら両腕を大きく回し、♪ 左右左(さようさ)、左右左、… …♪ と熱いお湯を振りまきます。

「春日若宮おん祭の神事芸能」として国の重要無形民俗文化財(1979年)に指定された。

両手にした熊笹の束でお湯を左右に振りまき、人、物、場を浄めます。

まだお湯の滴り落ちるクマザサと鈴でお祓いをするソネッタン。

「サンバイコ」を腰からはずしお湯立てが終わります。
「サンバイコ」は安産に霊験あらたかといわれ、貰い受ける参拝者もいる。

神子の代表たちが玉串を奉納。

大宿所近くにある市立椿井小の4年生人は、御湯立を見学した後、地域に伝わる祭のわらべ歌など3曲を奉納。
なお、この日に奈良では「のっぺ」を食べる習慣があり、地元の商店街で「ノッペ汁」がふるまわれます。

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大宿所へのアクセス、行き方歩き方

名称:春日大社社務所 大宿所
住所:〒630-8222 奈良県奈良市餅飯殿町50-1
電話番号:0742-22-8696

近鉄奈良駅から東向商店街を抜け、三条通りを東にすぐ。
「餅飯殿(もちいどの)通り商店街」の中ほど。

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