昨日紹介の「旧岩本家住宅」に隣接して建って居ます。
当住宅は山辺郡都祁村大字針に所在していた。代々農業を営んだ家であると伝える。
裏庭にはアジサイが咲いています。
裏に回ってみると農家らしいたたずまいを見せる。
建築年代を示す史料はありませんが、建物の形式手法からみて19世紀前半頃の建築と思われます。
移築前の間取りは、正面に向かって左半分が居室、右半分が土間でした。居室は三室で、表側に半間の縁がつき、表「ざしき」8畳は床、押入をしつらえ、裏の二室は土間側に、「なかま」8畳室、「なんど」3畳、押入付きで妻側へ半間張り出していました。
土間は表の右隅に「はたべや」4畳半、この妻側に風呂、便所を設け、はたべや裏側は釜屋で、その裏側は流し台、妻側に戸棚が付き、居室境は表より上り縁、「ひろしき」を付設し、奥に戸棚を設けていました。
復原にあたって、部材痕跡等によって、建築当時の間取り、外観に戻しています。
居室は二室、「なかま」は6畳となって、この表側に半間の縁がつきました。
また「はたべや」を撤去して「まや」とし、上り縁を撤去して土間を現しました。
外観については、棟飾り部分の桟瓦小屋をカラストビ形式の棟飾りとし、両側及び背面の庇を撤去して、四面葺き下ろし形式となりました。
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